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2024.07.30

時代とともに変化するデザイン

時代とともに変化するデザイン

2024年の半分が終わり、新紙幣が7月からスタートするなど今年はさまざまなデザインがリニューアルされました。

 

まずは「横浜美術館」のロゴリニューアルです。横浜生まれとしては触れないわけにはいきません。横浜美術館は2021年3月から約3年をかけた大規模改修工事を終えて、2024年3月に順次リニューアルオープンされました。(2025年2月に全館オープン予定)リニューアルオープンを機に新たにロゴもリニューアルされました。

 

 

 

次は「JALカード」がタッチ決済の機能などのバージョンアップに伴い、デザインも2011年以来13年ぶりにリニューアルされました。

 

そして紙幣においてもデザインがリニューアルされ、7月から新紙幣が発行されています。犯罪被害を未然に防ぐため、これまでも概ね20年毎に改刷(紙幣の偽造防止技術やデザインを新しくすること)を行ってきました。

 

さて、今年デザインがリニューアルされた中で最も気になったのは、世界思想社教学社が発行し今年で創刊70周年を迎えた、大学入試シリーズの「赤本」です。大学受験生のバイブルと呼ばれる同シリーズが、2006年以来、約18年ぶりに2025年版よりリニューアルされました。


リニューアルのきっかけは、「受験生にとってみれば、赤本は乗り越えなくてはならない障壁のようなイメージを持たれていますよ」という世界思想社教学社の若手社員の一言だったそうです。実際に受験生からも「大学名が目立ちすぎて持ち歩くのがちょっと恥ずかしい」「表紙の圧がすごい」といった意見が寄せられていたようです。


創刊70周年を迎えるタイミングで、「ぱっと見て赤本だと分かること」「受験のプレッシャーを与えないこと」「親しみを感じられること」を重視し、デザインを一新することが決まりました。そして2案に絞られた最終デザインは京都市の現役高校生の意見を重視し、受験生に寄り添ったデザインへとリニューアルされました。

ベースの赤は変わりませんが、柔らかい書体でサイズも小さくなり、上部にミントグリーンのような優しい色を配置することで、赤本と認識しつつ受験生が手に取りやすいデザインだと思いました。書体のバランスが変わるだけで大きく印象が変わりました。

 

どのようなデザインが求められているのか、どのようなデザインにすれば成果が上がるのか…日々デザイナーが試行錯誤をしている中で、実際に使用する方々のリアルな意見を反映してデザインが決まるというのは興味深い内容でした。いずれも時代の変化に合わせて機能をバージョンアップするとともに、デザインもリニューアルしていることがわかります。何かが変わるからデザインも変わる。デザインが変わると何かが変わる。このような好循環が起きればデザイナー冥利に尽きると思います。

 

弊社でもデザインリニューアルの案件は数多く手がけ、パンフレットやカタログなどの改訂作業も承っております。時代が求めているものをしっかり把握して、お客様のニーズに寄り添ったデザインを制作しています。興味をお持ちいただけましたらお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

 

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この記事を書いたヒト

IKE☆CHI

IKE☆CHI

2014年中途入社。横浜出身のグラフィックデザイナー。

趣味は古着屋巡りとサッカー。休日はヴィンテージとボールを追い求め、大好きなカレーとビールでリフレッシュするのが定番コース。大好きなことをいつか仕事で恩返ししたいなぁと思う今日この頃。